7/4/2000
「ひろのコラムへのお返事」
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これは ひろのコラムへのお返事。
芝生の情景描写から本題に持って行く導入はなかなかお見事です。
ええ、日本は管理する側に都合良く、アメリカは管理される側に都合良くでき てる、という理論、筋が通っていると思います。
私が名古屋大学に入ってすぐ に、衝撃を受けた事がありました。学生が入学して来ると、全員「図書 館カード」という物を作らないといけないのですが、これを四月の某日に五百 人くらいまとめてやるのです。図書館、「行列の出来る店」状態。^^; で、そ れをプロセスする人が、一人しかいないの。一人で五百人やるのも可哀想と言 えばそうだが、図書館の職員はたくさんいるのに、学生を二時間とか立たせて おいて、窓口を増やさない、という精神に私は大変驚きました。で、これを父 親に文句言って見たんですが、お前は資本主義という物が分かっとらん、と言 われました。大学なんて、放っておけば客は来るんだから、サーヴィスを向上 させようという動機が大学側にあろう筈が無い、と。なるほどその通りですね。
さて、この管理者・被管理者の話は、やはり政治にも当てはまると思うんですね。 小渕政権では、景気対策景気対策と称して、公共事業にたくさんたくさんお金 を落としましたしたが、これって、景気対策という隠れ蓑の下で、地方の票田 を確実にする為にお金をばらまいただけですよね。公共事業の恩恵を受けない 市民にとっては、借金が増えて行くだけ。借金はいつか増税によって賄われる わけですから。 アメリカでは現在石油の値段がガンガン上がっていて、従ってガソリンもすご い高い訳ですが、今、あちこちでちらほらと、ガソリンにかかる税金を、この 高値が続くうちは控えてはどうか、という議論が出ています。・・・衝撃的で しょ?日本でこんな事絶対に考えられません。
情報産業についても同じような事が言えます。アメリカでは、マイクロソフト とか AT&T とか MCI・Sprint 連合のように、自由競争に差障りが出る程の独 占力を企業が持ってしまわない限り、行政は介入しません。総じて公的機関の 介入というものは、自由競争と技術革新を妨げるものだ、という事を理解し実 践してるんですね。一方日本では、既に通産省と大蔵省(でしたっけ?)が、 インターネットを規制して金を儲ける権利を取りあって戦っています。そもそ も規制するなっつうの。
かような訳で、日本のお上のわがままし放題は目に余る物があるの ですが、最近、「だからお上が悪い」と言ってるだけでいいんだろうか、と考 えるようになりました。何故そう考えるようになったかと言うと、この前ミシ ガンでやった日本人宴会で、カズさんという人がいまして、彼は道路公団の人 で、つまりお上の側の人なので、人々の集中攻撃を浴びていたんですね(私も 攻撃してましたが)。高速料金が高いとかそういう。そこで気付いたのは、高 速料金高い、という批判がいくら正当であっても、道路公団の一員を攻撃して も、どーにもならないという事です。システムがそうなっちゃてるから、その 中の一人が何を変えようとしても、多分変えられない。「沈まぬ太陽」で、日 航を改革しようとしてがんばる会長がいましたが、やっぱり大変な反対にあっ てましたよね。日本で累進課税がめちゃめちゃに高いのも、消費税5%も、警 察不祥事も、地方分権が全然進まないから東京が混み過ぎてるのも、NTTの 独占のせいで通信料金が高くてインターネットが広がらないのも、そごう救済 も、巨人が FA や逆指名で有名選手をかっさらって行くのも、み〜んな嫌がっ てるんですけど、変えられない。
さて、それでは、システムを作ってるのは誰なんでしょう。
それは、我々自身なんだ、という結論に現在の私はいます。これは日本人の美 しい点でもあるんですが、目上の人を尊敬し、多少の不便は我慢してしまう。 変化を嫌い、何かを変えようとする人がいると出る杭は打ってしまう。そして、 公共の福祉という概念が今一なくて、自分さえ良ければ、となっちゃうんです よね。例えば今回の衆院選ですが、色々ありましたし、与党はかなり減らしま したけど、結局のところ、公共事業をがんがん落とした地方の票が物を言って、 与党が過半数取ったじゃないですか。ああいう首相やああいう訳の分からない 連立政権が好きな人っていないと思うんですが、地方の有権者にして見れば、 公共事業を持って来てくれなきゃ、何の得にもならないから、政見なんてどう でも良くて、与党を選ぶ訳です。つまり、公共の福祉 - 連立与党への歯止め - よりも、自分の利益 - 公共事業 - を、我々は選択した訳です。
さらに、「出る杭は打たれる」エフェクト。皆さん覚えてるでしょうか、東芝 のビデオが不良品だ、それに文句を言ったらバカヤローって言われた、と言っ てネット上で東芝に挑戦した会社員。私は、あれは、非常に重要な動きだ、と 思って見てました。東芝であれどこであれ、メーカーがユーザーに対して適当 な対応をして、泣き寝入りしているユーザーは五万といるわけです。何故かと 言うと、ユーザーには力が無いから、メーカーに何も強制できないから。電器 メーカーくらいならまあそんなに大した事は無いでしょうけど、適当な医者に 泣かされている患者ってたくさんいるでしょ?結由しき問題です。で、会社 員は、インターネットという新種の武器を使ってそのシステムに盾ついたわけ です。あれが完全な会社員の勝利に終わっていれば、サーヴィスを供給する側 と受ける側が、今よりはもっと対等な立場に立てるチャンスがあると思ったの です。例えば、医療についても、この医者はヤブ医者ですよ、みたいな情報を ネットで発信できるようになれば、患者には有難いでしょ?
が、如何せん、ここは日本。東芝の取った戦術は、「この会社員は実は近所で も評判の悪い苦情屋なんですよ」という悪い噂を週刊誌に流す事。週刊誌はそ れに飛び付く。何故ならば、そういう記事には需要があるから。一介の会社員 風情のくせに、最近ちょっと目立ってていい気になりやがって、という気持が 我々の中にあるから。そういう訳で、世論だけを後ろ盾に戦った彼は、世論が 敵に回ってしまった時点で、全然勝ち目が無くなったわけです。東芝は知性的 な戦い方をしたんですけど、何故卒直に自らの非を認めてユーザーサポートを 改善する事ができなかったんでしょう。その他にも、薬害エイズ訴訟で厚生省 を弾劾して一躍有名になった青年(名前忘れた ^^;)も、ええかっこしやがっ て、とかかなり言われてましたね。このようにして、大衆のために現状を改善 しようとして人間が二人、大衆の手で葬り去られた訳です。
我々には、現状を変えるチャンスはたくさんあるんです。選挙だけじゃなくて。 苦情屋を応援する事。気に入らない自治体に住まない事。気に入らない学校に 行かない事。気に入らない学校の文句を言う事。気に入らない医者の文句を言 う事。気に入らない職場の文句を言う事。雪印の乳製品、食中毒たくさん出て ますね。不買運動しましょう。新規参入の航空会社をあこぎなやり方で潰そう としている日航と全日空、ひどいですね。不乗運動しましょう。東芝のバカヤ ロー発言むかつきますね。不買運動しましょう。
あれ?話が逸れちゃったかな。逸れてたらごめんなさい。それではまた〜。